鹿児島市から車で約一時間、薩摩川内市東郷町に父の墓があります。
祖父は乳牛を飼っていて、田口牛乳という名で牛乳屋をしていました。
父は田口家六人兄弟の次男として生まれましたが、
長男が養子に出ていましたので、田口家の跡取として育ちました。
戦時中も乳牛を飼っていたようで、物の無い時代に牛乳を売って
当時ではめずらしく裕福な暮らしをしていたようです。
田舎の出身で高校を卒業して、大阪市立大に入学出来た事が
当時裕福だった証だと思います。
東郷町には、幼い頃から父に連れられて何度も墓参りに行っていましたが、
正直、親戚と会うのは、疎外感があり何となく嫌でした。
父の実家も祖父母が亡くなり、無人の廃屋となってしまいましたが、
お墓参りだけは欠かさず行くようにしていました。
父も亡くなり、自宅から遠いという事で親戚からお墓の事を尋ねられましたが、
子供達にも田口家のルーツを憶えていて欲しいと思い、
東郷町のお墓に父の遺骨も容れさせてもらいました。
往復二時間、一人で花束を抱え墓参りに行きました。
青く澄みきった秋空にトンボが飛び交う中、コスモスと彼岸花の咲く細道を通り、
線香を片手に現状報告をしてきました。
いつかは父に認めて欲しいと願っていましたが、それは一生叶えられそうにありません。
せめて心の中だけでも父の背中に追いつきたいと願います。
天高く馬肥ゆる秋
昨日、久しぶりに温泉に行き体重計に乗ってみると、
なんと3kgも太っていました・・・ヤバイです。
温泉つながりで、みなさんテルマエ・ロマエという漫画をご存知ですか?
映画化しヒットした漫画で、古代ローマ時代の温泉技師ルシウスが、
現代の日本にタイムスリップして、ローマの温泉施工に現代の日本の
温泉技術を活かしていくというお話です。
その漫画の最新刊にとても興味深い話が描かれていましたので、
ご紹介いたします。
ルシウスが幼い頃の祖父との回想シーンで、
「ルシウスよ素晴らしい建造物とはどんなものだと思うかね?」
「それは・・・人間が一生懸命造った立派な建物だと思いますお爺様」
「それは違うぞルシウス・・・」
「素晴らしい建造物とは人間の力だけでなく『時間』が仕上げてくれた建造物のことだ」
と祖父が教える話がありました。
この話を読んでふと、グリーンライフグループの
『本物だけがアンティークになれる』というフレーズを思い出しました。
紀元前500年、今から2500年も前に建てられた古代ギリシヤ神殿は、
不滅の荘厳さを放って毅然と現代に建っています。
時間の経過で漆喰や装飾は風化していますが、時代を経るごとに
その堂々たる業と創作への信念は更に輝きを増しています。
これは、ローマの人々が建物を文化として大切に残してきた証です。
近代日本の建物は、残念ながら商業化してしまい後世に残せるものが少なくなってきました。
特に住宅は工業化が進み、30年もすればボロボロになって、ゴミにしかなりません。
本物の材料を使い、心を込めた家造りこそが文化となりアンティークになれると思います。
住めば住むほど色合いや質感に味が出て、歴史の重みを感じさせられる家造りを、
「家を変え、人を変え、住宅業界を変え、日本を変える」というグループ理念のもと、
未来を担う子供たちの為に、文化として広めていきたいです。
最近、現場に行く回数が減っていたので、
久しぶりに様子を見に行ってきました。
先日、住まいネットの勉強会でアイジーコンサルティングさんの
現場写真を見ていたので、Sin工房の現場はどうなのか
抜き打ち検査のつもりで見てきました。
うーん、正直アイジーさんのレベルとはかけ離れてましたね。
整理整頓は出来ていましたが、現場の清掃はカンナくずがあったり、
養生のビニールが落ちていたり、綺麗とは言えませんでした。
トイレは、工務の秋月がアイジーさんに見学に行ってから
人工芝のマットを敷いたり、掃除道具を置いて掃除をしたりするうちに、
業者が自主的に綺麗にしてくれているようです。
今まで、現場の掃除は一日の作業が終わってからしていますが、
作業中は散かったまんまなので、これからの課題です。
業者としては掃除をする時間より作業をしたいという気持ちだろうと
思いますが、何時行っても綺麗な現場が良いですね。
今後、業者会を毎月開いて、改善できるよう話していきたいと思っています。
思いが同じ人に会うと嬉しくなります。
それがお客様であったり、業者さんであったりすると尚更です。
鹿児島に帰って2日間、とても濃い2日間でした。
昨日は早速、業者さんを集めて勉強会。
至急の呼びかけに十数社の業者さんが集まってくれました。
アイジーコンサルティング様の資料を使い、
業者会の在り方、現場清掃、安全パトロールなど、
ちょっと耳が痛くなるような事まで話しました。
最初は、業者さんから反発があるかもしれないと思っていましたが、
集まってくれた人達はみんな好意的で、
現場の事など気が付いたことを話してくれました。
そして、一人の業者さんから
「自分も成長したいから色々教えて下さい。」
と言われた時には嬉しくて、言葉が詰まりました。
こんな業者さんがいれば業者会も現場も良くなると確信しました。
今日は、お客様のクレームで急遽、お客様の家にお詫びに行く事になりました。
クレームの内容は、スタッフの対応への不満からでしたが、
お客様にご迷惑になるので、今後は私に直接連絡して下さいと申し出た所、
「それじゃ社員が育たないから、私はこれからも〇〇さんに頼みます。」
「私が何度もクレームを言いますので、社長はしっかりと叱って下さい。」
以外にもそんなありがたい言葉を頂きました。
まだまだ、会社として未熟なSin工房のことを思って叱って下さる大切なお客様がいます。
お客様に恩返し出来る事は、しっかりと心を込めて家造りをする事です。
それは現場の大工や業者だけでなく、家造りに関わる全ての人達が
お客様の事を思い続けていなければいけません。
「Sin工房に頼んで良かった」と言ってもらえるように、
全員で心を込めて「神様が宿る家」を造り続けます。
物語を考えています。
今までの自分、これからの自分の物語。
会社の物語、社員の物語。
いや〜何十年も生きてるとみんな色々ありますね。
自分の今までの人生を思い出してみると、
山あり谷あり、記憶から消し去りたいことまでたくさん出てきます。
澤田塾で教わった物語作り、
人生を深く見直す切っ掛けになりました。
客観的に人生を振り返ると自分の事がよく分かってきます。
そこから未来を想定すれば次々と発想が湧いてきて楽しくなります。
自分の物語と社員の物語を繋ぎ合わせ、
それを会社の物語に落とし込んで
これからのSin工房の物語を社員全員で作っていきたいと思います。
鹿児島で自然素材を使って創る本物の健康住宅新築だけでなくリフォーム、リノベーションもご相談ください。株式会社 Sin工房 |
tel:099-204-4100 |
---|